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脳log[2025-02-14~]



2025年02月14日 (金) 給湯器から蛇口まで距離があるとお湯が出てくるまで時間がかかりますよね。今朝のこと。お湯が出るのを待つあいだ勢いよく水を流すのがもったいないなと水量を絞ったときに思ったんです。自分はお湯が出てくるまでの時間が一定であると仮定して、そのあいだ無駄に流れる水を節約しようとしたけれど、実はお湯が出てくるまでを決めているのは流れた水の量ではないのかと。勢いよく流せばそれだけ早くお湯が出てくるのではないかと、思ったのでした。瞬間湯沸かし器ってぐらいなので、沸いたお湯でさっさと管の中の水を押し流すのがいいのではないか。そういうことを何十年生きてきて初めて考えました。


2025年02月13日 (木) もう起動することもないだろうと、PS4 と PS3 と PS2 の映像音声ケーブルと電源ケーブルを抜いて本体共々片付けてしまった。PS4 と PS3 は初期化もした。ここ1年で起動したのは PS3 だけだった。PS2 はパソコンでプレイできるし PS4 は PS5 でプレイできるけど、PS3 は PS3 でしかプレイできない。エンドオブエタニティの3周目をやっていました。いざとなればリマスター版(PS4)が販売されている。6系統ある入力が PC(DVI-D) と PS5(HDMI) の2つに整理された。これは新しい PC をつなぐ準備。対応していれば電源ケーブルを省略してケーブル1本で済ませられるらしいけど、16 年前のモニタはもちろん対応していない。最近のモニタでわからないのは音声の出力のしかた。S/PDIF が HDMI でもいいんだけど、複数ある入力から選択的統一的に出力する端子があるとアピールされていない。あるといってイヤフォンジャックしかない。PS5 の方でも出力は HDMI か USB オーディオの2択であるらしく、接続性が悪くて使い勝手のいいハブのありようがイメージできない。モニタからスピーカーに向けて光デジタル1本で済んでいる今でもまだまだモニタの裏は散らかっている。電源ケーブルと電源ケーブルと電源ケーブルと DVI ケーブルと HDMI ケーブルと光デジタルと光デジタルとスピーカーケーブル。PS4 と PS3 と PS2 のケーブルを片付けてこれ。胞子が舞う腐海が広がっていたんですよ。手箒でさささと集めるだけでにぎりこぶしくらいのかたまりになった。映像音声一体の HDMI ケーブルになって1対1のケーブルは減ったとしても、N 対 2 (PC+PC+ゲーム+ゲーム+... 対 画面+スピーカー) のケーブルは減ったんですか?■プライムでやっと他所と同等だとわかっていたはずなんだけど、支払日を勘定に入れずに丸2日放置されているあいだに 3000 円くらいセールで安くなっているうえ土曜日までに届けるよと商品情報がアップデートされていた。出品者が同じ公式ショップで出荷元も同じアマゾンの倉庫なんだけど、月曜日の注文の到着予定は来週の水曜日なんだぜ。どうなってんだ。キャンセルしてもう一度注文しました。


2025年02月10日 (月) パソコン買ったった。ケースで数えたら3台目、マザーボードで数えたら4枚目にあたる。2009年以来の刷新。なんだかんだ楽しみではある。


2025年02月09日 (日) [AtCoder] 今日は AtCoder Regular Contest 192 (Div. 2) があった。昨日書いたように配点は 4-6-6-6-8。400 点問題と下振れた 600 点問題を1問か2問解くのが目標だった。A と C にそれぞれ 50 分ちょっとかける2完遅解きで青パフォ中上位は法外なリターンに思える。コンテスト成績証。ARC は解ける問題が少なくて1問に時間がかけられるのが嬉しい。■A 問題 ARC ArcARC=11_ARCRA=1111_ARCRARC=111111_、と並べていって、長さ 2n+1 の右端(+1)を除いて1にできると思ったらサンプルの1が理解できなかった。右端に0があるのに Yes なんだって。「SN+1​=S1​,SN+2​=S2​,AN+1​=A1​ とします」というループ条件を読んでいなかった。精確には読もうとしたけど理解できなくてそのまま忘れていた。だったら ARCR=1111 を単位として長さ 4n はすべて1にできる。4n+1 と 4n+2 と 4n+3 がどうか。いろいろな挿入パターンを考えてみたけど、1が1個あれば ARCR=1111 の1つを AARCR=_1111ARCCR=11_11 に置き換えて、0に変えられないダブりの A(C) を元からの1に合わせて 4n+1 を Yes にできる。4n+3 はどうか。+3 を ARC=11_ とすれば2つまでは1に変えられるので、元からの1が1つでもあれば Yes にできる。4n+2 のケースがやっかい。さっき A か C をダブらせると書いたのには意味があって、R をダブらせると基本単位が壊れて ARRCR=___11 になってしまい2文字しか1に変えられなくなる。+2 は AAARCR=__1111ARCCCR=11__11AARCCR=_11_11 型にしたい。これら3つは R をダブらせて壊れた ARRCR=___11 にさらに +1 文字したものの上位互換になってるんじゃないかな。確かめてないけど。だからこの3つの型だけ考える(ローテーションできることを考えれば実質的に2つ)。型とはどういう意味か。ダブらせる A または C は同じ基本単位に属している必要がないということを意味している。元からの1の位置を4の剰余で分類して、A または C の位置関係にある2つの1が存在していれば長さ 4n+2 のどんな数列も1に変えられる。N=4n+2 に対する答えに全く自信がなかったのでまずはそれ以外のケースを実装して提出した。提出 #62607384 (RE×24/WA×1/AC×48)。結果を見ると、N=4n+2 型のケースが 24 ケースあり RE になっている。その他のケースは1つを除いて AC。3行目の N=3 のケースの条件が誤っている。N=3 は2つまで1に変えられる。それに N=3 は N=4n+3 に含まれるので意味のない場合分けだよ。答えやすいからとわざわざ N=3 だけ括りだしてそれで間違えてりゃ世話ないよ。続いての提出 #62608228 で無事 AC。問題の所在の切り分けができたおかげでスムーズにデバッグできたと思う。ペナルティ5分は安い。■C 問題 Range Sums 2。配点が同じ BCD を開いてみて C がインタラクティブだと見えたので C 問題しか読まなかった。インタラクティブ問題は総じて考える要素が控えめだとの偏見を持っている。つまり解きやすい。実装さえできれば AC できる。実際、この提出 #62614705 の冒頭にある3行のコメントが一番最初に書かれた部分なのであって、やることを明らかにしたあとで実装に取りかかったのだった。その実装に 50 分かかったんですけどね。s と Ps の関係とか頭がこんがらかってしかたがない。ABC ではないのでわからなくなるたびに立ち止まって慎重に整理してから実装を進めていった。■B 問題 Fennec VS. Snuke 2。残りの 15 分で読むだけ読んだ。手つかずの山の数の偶奇と、お手つきの山の値の和の偶奇と、手つかずの山の値の偶奇を見て考えるのかなと思った。自分では考えられません。


2025年02月08日 (土) [AtCoder] 今日は日本レジストリサービス(JPRS)プログラミングコンテスト2025#1(ABC392)があった。F 問題を6分半で解いても4桁順位だということがつらい。まあ、E 問題に1時間ちかくかけてペナルティも3つ出してはいるんだけど、それでも。■A 問題 Shuffled Equation。permutation でやったけど sort で十分だったらしい。1以上だからそうか。■B 問題 Who is Missing?。1000 以下なのでどうやっても愚直に2乗の計算量でやってもいい。Ruby の Array には集合演算が混じってるので、計算量にこだわらずお手軽にそれで。■C 問題 Bib。ビブってなんだゼッケン的なものかとイメージしていたらゼッケンの文字が目に入ってきた。そうらしい。あるいはよだれかけ(そちらが第一義)。問題文には人 i が存在しているけども、どのゼッケンがどのゼッケンを見ているかをゼッケン順に答えるだけでいいのは素直な設定。それを読み取ってさえ添字を取り違え配列を取り違え解答を4回も5回も書き直して問題を読み直してやっとサンプルが合う。最近タイプが下手だ(タイピングのせいにしています)。母音が転がるし濁点が抜けるしコンマがドットになるしで、P と Q が入れ替わらないはずがない(しかし直そうとして2回以上入れ替えていたのはおかしいよね)。6分かかった。■D 問題 Doubles。(1≦Ki という制約を見て)1面ダイスってどんなんだろう、メンコでも2面あるぞと考えていた(どうでもいい。どうでもいいけど……球かな)。最初の誤った方針。ある数字を出しやすいサイコロの上位2つを選んで確率を求める。最大の確率を出す2つのサイコロを選ぶ。実装を始めてすぐに気がついたけど、これは違う。選んだ2つのサイコロは複数の数字が共通している可能性があり、出目がそのどれであってもいいのだから、出目を決め打った確率を比較してはいけない。サイコロペアごとの数字を比較して最大を求める。演算の節約のために無駄に定数係数をループの外に括りだそうとしてバグらせた。一度素直に式を書いてから括りだしてやっとサンプルが合った。AC まで 10 分。■E 問題 Cables and Servers。グラフ、UnionFind、辺の数は木以上。自己辺なしとは書かれていない。多重辺なしとも書かれていない。できないケースの答え方が書かれていないことに戸惑ったけど、辺の数は足りているのでできないことはなかった。しかし極端なケースでかなり自由につなぎ替える必要があり、また、無駄につなぎ替えることは許されていないので、泥沼にはまりかねない危険を感じた。UnionFind をしながら同一連結成分をつなぐ余剰辺を見つける。余剰辺をつなぐ先が問題。余剰辺を持っていない連結成分につながないといけないのはもちろんだけど、余剰辺を持っている連結成分同士もつながないといけない。しかし A から生える辺で B-C をつなぐような無駄な操作はできないし、すでにつなぎ替えて連結になっている頂点同士をさらにつなぐような無駄をすると辺が足りなくなる可能性もある。秩序だって整然と無駄なくやるのは難しい。たとえば次数に注目した処理を一度は書いたのだけど、自己辺がある今回それは意味のある違いを生まない。余剰辺の有無を連結成分ごとに考えるのが正解。3ペナのうち1ペナはデバッグプリントのせいだったけど、2ペナは純粋に見落としと操作ミスによる。最近は E 問題が解けないのが当たり前なので F 問題に浮気したい気持ちを抑えてじっくり解答を読み直して見落としを見つけた。頭から読み直すことで思考の流れをなぞることになるのだけど、2度目は知識があるのと手を動かしてもいないので細部に注意を向ける余裕がある。1時間弱+3ペナ。■F 問題 Insert。今回も腑抜けた F 問題だったが前回と違い今回は得点できたので許す。操作をするごとに Pi 番目だった数字がどんどん後ろになっていくことが問題になる。愚直に配列を操作すると TLE になる。しかし最後の操作で Pn 番目だった数字は Pn 番目で確定することにすぐに気付く。では P_{n-1} 番目についてはどうだろう。Pn 番目を無視したときの P_{n-1} 番目で確定する。順序付き集合があれば答えられるので BIT を使った。■G 問題 Fine Triplets。シンプルな問題で G 問題で 600 点で3秒制限だから無理な気配しか感じない。しかし順位表を見ると 600 人以上が解いていたので(最終的には 752 人)、見かけ倒しだったのかもしれない。調和級数的な計算量で探索できるかと思ったけど、実行してみると TLE が避けられない感じ。■日記を書いているうちに結果が出た。コンテスト成績証。1113 位で青にちかい水パフォが出てもいいんですかと疑問に思ったけど、過去の成績を見ると 900 から 1000 番台前半はだいたい水パフォなので不思議はなかった。それに順位は参加者の人数にだけ着目しても流動的な指標なので占いの役にしか立たないのだった。■明日は ARC の div.2 がある。配点が 4-6-6-6-8 なので解けても1問だし、今日の成績次第では Rated 参加もできない見込みで参加意欲が限りなくゼロだったけど、とりあえず Rated 参加はできる。600 点問題が3問あれば1つか2つは下振れてるやろの精神でやろうかな。


2025年02月01日 (土) [AtCoder] 今日は AtCoder Beginner Contest 391 があった。序列の範囲の上限付近で相応の歯ごたえがあり満足感もあった DE に対して、やるだけだった腑抜けの F がその位置で 500 点を与えられていることに、自分がその点数を獲得していないことに不満が隠せない。■A 問題 Lucky Direction。自分は連想配列で8通りの変換を書いたんだけど、4文字から4文字への文字置換で十分だったらしい。無駄に3分も使ってしまった。■B 問題 Seek Grid。答えが1つだけあると書かれているので、また、4乗が通る制約なので、素直にやる。4分かかったけどこれはしかたがない。むしろがんばっている。■C 問題 Pigeonhole Query。鳩ノ巣原理? 最初巣から巣へ全部の鳩を移すのかと思っていたが実装を始めて勘違いに気がついた。鳩を1羽特定して巣から巣へ移す。巣にいる鳩の数を管理するのに加えて、鳩がどこにいるかも管理する。巣にいる鳩の数が1と2の間を行き来するたびに答えが変化するので、この数も追跡してすぐに答えられるようにしておく。■D 問題 Gravity。最初に書いておくと 44 分かかった。状況を厳密に定義するためなのだとしても、最近の自分の頭は +0.5 秒を適切に扱える明晰さを失っている。0.5 秒ってなんなんだよお前はいつ消えて俺はいつの状況を答えればいいんだよとキレそうだった。前回と前々回の ABC では実際にキレ散らかしていて問題を解くどころではなかったので、そこは良くなっている。まず列ごとに各ブロックがどの高さにあって下から何番目かを調べる。次に下から X 番目のブロックの最大高さを調べる。そうすると X 行消すのに何秒かかるかがわかる。わかる? わかるということはわかるけどそれと実際にクエリに答えることは別の問題なのだった(消えるのは y 秒後か y+1 秒後か、それと 0.5 秒が問題)。サンプルがいつまでも合わない。あと X 行消すことができない場合に注意する。■E 問題 Hierarchical Majority Vote。セグメント木的な形をイメージする。セグメント木は二分木だけど3つ組の木そのものが問題になったものとして JOIG 2024/2025 本選 過去問-C 修学旅行 (School Trip)を最近解いた (#61675220)。まあいいや。解答の形としては根までマージを繰り返してから、選択的に葉まで下降して葉の数を数える。どういう情報を持ってどういうマージをするかはセグメント木の使い方そのもの。それをまとめるのに1時間 10 分かかったし、マージ部分のミスを修正するのにも6分かかった。こうなるとなんにも惜しくないのでやっかいな問題を解いた満足感の方が大きい。F 問題と違ってね。■F 問題 K-th Largest Triplet。小さくない N に対して3乗の組み合わせが問われているので、これが現代の Pairs かと絶望に襲われかけた。だけど K の上限は min(N^3,50万) なのであって、大きい方から順番に K 個の値を数えることができる。とりあえず A,B,C をソート。プライオリティキューで [N-1,N-1,N-1] から得られる値を起点にして K 個の値を取得しては最大3個の値を追加する。最大というのがポイントで、[i,j,k] をキューに追加しようとするタイミングは [i+1,j,k] と [i,j+1,k] と [i,j,k+1] の値を取得した3回あるので、たとえば i*N*N+j*N+k をキーにして重複を管理する。それだけで通ったのが納得いかない。21 分。F 問題の中で最弱なのではない、F 問題にふさわしくないんだよ。■ここ3回の ABC は極めて不本意な結果。簡単に解ける問題と解けない問題はいい。解けるけど時間がかかる問題にてきめんにやられているのが直近の3回。D 問題が簡単に解けないのが問題といわれればその通りだが、少し前まではこうではなかった。これが ABC の新しいスタンダードなのであれば、うーん、タイムアタックはつまらない。これまでも完走できてはいなかったけど、これまで以上に途中のある時点での順位が最終順位になるような状況が、得点がコンテスト時間のとり方(100 分)に大きく左右される状況がつまらない。ARC に活路を見出すこともできない中途半端な脳みそなので困っています。■E 問題。さっき書いた解法の後半、根から葉まで下降するパートは必要なかった。マージ部分が間違っていたから葉まで下降する必要がある気がしていたのであって、バグを取ったらその必要もなくなっていた。提出 #62311932 (AC / 221 Byte)。シンプルになった。最初からシンプルにすっきり解けないぼんやり頭が問題か?


2025年01月31日 (金) どこか経由で読んだ。「私の観測範囲の C の初学者、構造体で詰まる人が結構いる。でもってポインタは案外詰まらない。」■構造体で詰まるという詰まり方に興味がある。ポインタでは詰まらないという点に関連付けて想像してみる。C の前に他の Python みたいな言語になじみがあると、数値など不変型とオブジェクトなどの参照型はすでに知っているものと思う。ポインタは参照になぞらえて理解できる。構造体はオブジェクトになぞらえて理解できそう? C にしかなくて戸惑うのは、不変ではなく参照でもないもの、malloc せずに存在している構造体ではないだろうか。これは自分の実感に基づいた想像で、Ruby に散々なじんだあとで C++ を触ると、変数のごつさにびびってしまう。スライシングみたいな罠にもなるやつ。詰まり方に興味があるというのは要するに、構造体を malloc して使うのは普通にできるんじゃないかと疑っている。


2025年01月26日 (日) [AtCoder] 今日は ARC191 があった。配点が 4-5-6-7-8 であるように、下位の方(Div.2)。ABC で ABC の3完を繰り返しているにもかかわらず幸いなことにまだ Rated 参加権を失っていなかったので、時間通りに参加した。■A 問題 Replace Digits。S の先頭から T の大きい数字から上書きしていけばいいんだけど、T の最後の文字がちょっと困る。最後の文字でなければ、例えば T が最後でない位置に 1 を含んでいたとしても、T 自身の他の数字で上書きした体(てい)で 1 の数字をなかったことにできるけど、最後の文字だけはその手が使えない。他の人の提出(#62128560)を見ると、すごく簡単そうに最後で s[-1]=tt if !s.include?(tt) と帳尻を合わせている。自分はすごーく苦労して間違いながら回りくどい処理をした。提出 #62132900 (AC)。最後の文字を最初に取り分けてメインの上書き処理を通さなかったのがうまくなかった。あとから最後の文字だけ上書き処理をして、それによって余ったすでに上書きに使われていた T の文字が無駄にならないように玉突きで再利用を繰り返した。玉突きの適切なインデックスを求める 19 から 21 行目と 28 行目の find メソッドの条件がまあ間違いやすくて WA を2つ出した。N=M=5 程度の小さなランダムケースを作成して、スクリプトの解答と自分の解答(私はバイオコンピュータを内蔵しています)を突き合わせて NG ケースを探して見つけた。でもこの苦労は避けられたはずの無用な苦労だったと。■B 問題 XOR = MOD。A とほぼ同じ人数が通しているみたいだけど自分はこちらの方が解きやすかった(A 問題通されすぎ)。N を増やしながら愚直解を列挙してみれば、N=X が必ず最小の解として存在している。また、解の上限は 2N-1 らしい。N が2の冪乗のときにもっとも解が多く、区間内のすべてが解になる。そこを手がかりに前後の N の2進表現を考えてみると、0の数が答えの数(2.pow(0の数))を決めている。つまり、N の0だった桁が0か1に変化したものが X (決めつけ)。提出 #62134372 (AC)。K-1 のビットパターンを N の0のビットに埋め込む。■C 問題 A^n - 1。N+1 が素数だと解きやすい気がするんだけど、それだけ。こういう問題にアプローチする術(すべ)を持っていない。■D 問題 Moving Pieces on Graph。一応読んだだけ。基本的には最短経路+1本の辺があればコスト2を払って一方が待避することですれ違いができる。最短経路が部分的にでも2本に分岐していれば追加コストはいらない。もちろん全く共有辺を持たない最短経路が2本あるのでもいい。最短経路でなくても、+1 コストの経路には価値があるし、待避できる余分な辺がないならどんなコストであっても2番目の経路に価値がある(全体が輪っかのグラフを想像する)。どうやってコードにするかはわからない。コーディングだけが問題かもわからない。■D 問題。すごいケースがある。S と T が直線で通じていてそれ以外の迂回路がないとき、S または T から外部へ双方が待避して位置を入れ替えることができる。それはもう最短経路とか全く関係がない。■A、B がどちらも緑 diff だったらしい。ARC は怖いところだよ。緑落ち寸前の自分が解いているという事実に納得しかないけども。■■■D 問題に訪れた AtCoder 最高の瞬間。提出 #62153446 (WA×1/AC×63)。circle_like というケース名をヒントにランダムケースに傾向を与えてダメケースを探した。提出 #62154569 (AC)。補助なし時間制限ありでこんな問題解けるわけないよ(自分には)。正解を出力する他の人の AC プログラムを助けにしてデバッグに次ぐデバッグで数え切れないバグを潰してやっとこれ。■正解を知るのにこちらの提出 #62136607 をコンパイル(&リンク)したものを使わせてもらっていたのだけど、ソースを読むと、変数 L と R を使ってささっと2つ目の最短経路を見つけている。どういうことか。それぞれ f(G,S) と f(G,T) に対応していることから S と T から BFS した結果かと思うのだけど(f 関数を読まない)、最短経路上にある各頂点について、一方(とりあえず S)からの距離をメモして、その距離に重複があれば迂回路があると判定できる? 迂回路があるということは、S(または T) から等距離に異なる2つ以上の(最短経路を構成する)頂点が存在すること? そうっぽいけどこれ当たり前にわかること?■自分がやったこと。S から BFS をしたあと T から後戻りすることで最短経路を1つ特定する。最短経路上の S を除く各頂点について、隣接頂点のうち最短経路にないものの S からの距離を調べる。自身の距離を d として、d-2 以下であることはありえない。d-1 である場合は、異なる最短経路が合流してきたことがわかる。d である場合は +1 コストの経路が合流してきている。d+1 の場合は、ここから分岐したのかもしれないし、+2 コストの経路が合流してきているのかもしれないけど、どちらの場合でも扱いは同じ。引き返してはいけないというルールがないので、分岐してすぐ戻ってくることで +2 コストの経路になる。S と T には特別な扱いが必要。S には合流してくる経路がなく分岐していく経路しかないので調べない(今は分岐路の合流点を調べている)。T に隣接する頂点で d+1 の距離を持つ頂点に注意が必要。さっき引き返してはいけないルールがないと書いたけど、T に限っては引き返す経路がすれ違いのための迂回路にならない。しかし +2 コストの本当の迂回路が合流してきている場合も考えられる。最初にやった S からの BFS を T で止めることでこの2つを区別できるようにした。これには +3 コスト以上の迂回路の合流を妨げない意味もある。あとは「すごいケース」への対応を追加でやる。WA×1 はこのケースへの対応がバグっていたせい。最初の1回の BFS 結果を流用するのをやめて、2回目3回目の BFS をすることで間違いがなくなった。たいへんすぎるよ。まずやるべきことがわからないし、やるべきことをやる方法がわからないし、正しくやるのも難しい。■■■『はじめての数論 原著第3版』を開いている。第21章は「法 p でのべき乗と原始根」というタイトル。C 問題は位数と原始根が前提知識として必要だったとわかる。そしてもちろんそれを知っているというだけで解けるなら問題にならない。


2025年01月25日 (土) [AtCoder] F 問題までけりがついたので今日あった ABC390 について。今回も前回と同じく F まで解けない問題ではないけど、すっごく時間がかかる。A 問題から5分かかったし。■A 問題 12435。1回転倒を直してみて 1,2,3,4,5 になるかどうか。最初からソート済みの場合が No であることに注意。■B 問題 Geometric Sequence。解答を書いてからサンプルを試してサンプルの3でひっくりかえった。公比 0.8 の等比数列ですって。3項で分数で等式を作って通分すればいいのかもしれないけど、そこは Ruby なので Rational におまかせ。■C 問題 Paint to make a rectangle。黒のマスを囲む上下左右の大枠を求めたら、その内部がすべて黒か?であるか。■D 問題 Stone XOR。N が 12 以下だけど、12 の階乗が 4.7 億 (470 メガ) を超えるので愚直 DFS は通らない。少なくとも Ruby では望みがない。愚直 DFS を書いて1分以上かかるのを確認してからどうやって処理量が減らせるか考えた。1の袋を2の袋に足してから2の袋を3の袋に足した場合と、1の袋を3の袋に足してから2の袋を3の袋に足した場合は区別する必要がない。どうやって同じことの繰り返しが防げるか。すでに混ぜ物がされている袋は他の袋に混ぜる必要がないのではないかと考えた。■E 問題 Vitamin Balance。ビタミンごとに3回処理をして、カロリーから摂取量への換算表を作る。摂取量で二分探索をして答えを求める。答えの二分探索の中で換算表を二分探索で逆引きすると TLE (と WA と RE) が出たので、ありうる摂取量のリストを作ってからどの摂取量が答えになるかを調べた。これだと支配的な要素はソートの O(NlogN) になる。■F 問題 Double Sum 3。間違った問題を解いていた時間がほとんどといっていいほど長かった。問題文中の大文字の L,R は数列の区間を表す数字だけど、小文字の l,r は数列の値の範囲を表す数字。自分は x 座標が上下で y 座標が左右を表していてもそんなのは便宜的な区別だからどうでもよくて、第1軸第2軸以上の意味を勝手に持たせて直感や慣例に反すると文句を垂れるつもりはないつもりでいたけど、大文字小文字が異なるだけで同じアルファベットに異なる意味を持たせるのは罠だと文句を言いたい。そういう誤読も含めて試行錯誤したことの結論だけ書く。小さい値から順に処理をして、自身が連続した値グループ(f 関数の内部で l,r で表される範囲)の中で最小の値である場合に限って、主客転倒で L,R の選び方を数えて操作回数を計上する。自身が値グループの中で最小の値であるとは、左右にある同値と -1 した値のどちらでも最も近くにあるものを含まず、自身を含む区間が選ばれた場合に、そのようなグループが発生する。l,i,r の3つの値を使って (i-l)*(r-i) の簡単な式で数えられる。■自分のすべての提出。宿題が多すぎるんよ。D から精進でした。いつまで水色かわからんで。


2025年01月19日 (日) [AtCoder] 精進。昨日あった ABC389-F「Rated Range」。これまで何度もこの日記にお風呂で考えてきたと書いてきたけど、とうとうお風呂に入る必要がなくなってしまった。服を脱いで入ろうとしているときにひらめいたんだけど、ある範囲のレートを1増やす操作を何度行っても、レートの序列が入れ替わることはないんだよね。操作の前後でソートされた状態が維持されている。q 番目のクエリの初期レート x が i 番目の大きさだったとして、値がある範囲である区間に1加算する操作を繰り返したあとでも、i 番目の位置にクエリ q の答えがある。提出 #61874909 (AC / 1265 Byte / 1075 ms)。最初の実装に 10 分、貼り付けた自分の BIT の使い方を間違えていてデバッグに 15 分ほど。だけど問題を十分に理解して解法を導くまでにひと晩寝る必要があった(布団の中で考えようとしたらそのときまで解こうとしていた問題を覚えてなくてそのまま寝た)。F 問題の精進でけりがついたので A から E までについても書く。どこまでがふりかえりでどこからが精進でしょうか。喜んで書く気にはならない不本意な出来であるのは間違いない。■A 問題 9x9。スクリプトなのを利用して eval で。■B 問題 tcaF。Fact のリバースだということがわかるまでしばらく問題名を眺めていた。意味までは考えなかったけど今あらためて考えてみると、一般的に下りで定義される階乗を上り階段で計算するような解答になることを反映していたのだった。■C 問題 Snake Queue。累積和を伸縮すれば解けるんだけど、数字を合わせるのにかなり手こずった。なぜか。長さで定義されるヘビであるけれど、i 番目のヘビの長さは i 番目のヘビの頭の位置に寄与しない。このずれがわかっていてもややこしかった。■D 問題 Squares in Circle。結論を書くと、0.5×0.5 の正方形を単位として、ある x における原点を中心とする半径 R の円の Y 座標を求めれば、1×1 の正方形の数も数えられる。第1象限についてだけ考えて2倍したり4倍したりすれば良い。ただし X 軸 Y 軸に重なっている正方形だけは分けて考えなければいけない。ふりかえれば別に難しい計算ではないのだけど、このやり方でできるとわからなかったし、見通しが利かないなかで正しい式を見つけ出すまでにはそれなりの時間と試行錯誤が必要だった。■E 問題 Square Price。最初に提出したプライオリティキュー解が TLE だった。制約を見たら M の上限が 10 の 18 乗だった。キューから M 回取り出そうとしたら TLE になるのは当たり前。どうするか。ある程度の操作をまとめたい。二分探索でボーダーラインを決め打って、+1 個のコストがボーダーを超えない範囲で各商品を買う。その合計金額が M 円を超えない範囲を探る。ボーダーと合計金額に直接的な関係はないけども、連動していることでしょう。ここからが長かった。ボーダーラインから個数を求めるのに二分探索をしたら外の二分探索とあわせて log が2乗になって TLE だったから、式をこねくりこねくりして、いつまでもいつまでもこねこねしていた。この提出 #61841606 の6行目の式(k = (b/p+1)/2)がまったく一筋縄ではいかなかった。他にもね、14 行目と 15 行目にある2つの式 k*k*p(k+k+1)*p が似てるでしょ。自分の目には同じに見える。取り違えてもしかたないよね。それから、後半7行でやっているボーダーライン上のアイテムを買えるだけ買う処理だけど、これ単純に割り算で計算できるらしい。二分探索で求めたボーダーラインの意味を考えればその通りなんだけど、半信半疑になってしまうところがあると思う。■F 問題まで解ける問題が並んでいて、だけど時間内に解けたのは C 問題までってどういうことですか。最近の問題傾向のせいにしてもいいですか。自分は数字とか式を精密に扱うのはまったく苦手なので、たこ焼きに関する問題が解きたいです。文章で発想のヒントとなる過剰なディテールが与えられてるといいなあ。そして発想だけで解けるといいなあ。式変形とかまじ無理なんで、D と E が解けなかったのもそれが原因なので。■D 問題の早い人の提出を見てると、ループで1つの式の合計を求めて、4倍して1を足して答えにしていた (#61802287)。どういう見かたをすればそんなシンプルな理解に至れるのだろう。■F 問題に関連してセグメント木の max_right メソッドへの言及をいくつか見た。どうやらそれは前回の ABC388-F に関して自分が「セグメント木で解こうとすると、何をリクエストして何を得るかという検索インタフェイスがどうあるべきかがよくわからない」「懸案だった検索インタフェイスは左側の境界を与えて判定関数が true を返す区間の右端を探るメソッドということにした」(20250111) と書いていたメソッドそのものではないかという気がする。お名前いただきました。■E 問題。「制約を見たら M の上限が 10 の 18 乗だった。キューから M 回取り出そうとしたら TLE になるのは当たり前」とさっき書いた。AC までいった今だからわかるけど、キューから取り出す回数の上限は M 回ではない。(k+1)^2-k^2 = 2k+1 であることから、+1 個のコストは個数に比例して上がっていき、その和は2乗のオーダーになるから(Σk = n(n+1)/2)、取り出す回数は M の平方根である 10 の9乗に比例する。ていうかコストの定義が kkPi なのだからそれはそう。それでもやっぱり TLE になるように M の上限が 10 の 18 乗程度に定められている。■E 問題。ボーダーラインを求めてさらにボーダー上の境界に注目する問題としては PAST8-I「/2 and *3」を思い出す (#26574800)。知ってる問題だったんだよ。解法の枠組みが自明で、でも式変形が難しすぎた。


2025年01月11日 (土) [AtCoder] 今日は HHKBプログラミングコンテスト2025 (ABC388) があった。では A から E まで。■A 問題 ?UPC。入力の1文字目だけ使います。■B 問題 Heavy Snake。ヘビの文字を見ると忌まわしい記憶がよみがえってくる(Snake Numbers。C 問題で、水 diff!)。これは簡単。愚直に判定して許される制約。■C 問題 Various Kagamimochi。解釈に迷って問題文を注意深く読んだ。種類数を聞かれているのだけど、これはありうるすべての組み合わせ方を聞かれている。同じおもちを使う異なる組み合わせも数える。二分探索でもいいけど、予めソートされているので尺取りだと線形時間になる。ちなみに同時にいくつの鏡餅が作れるかは E 問題で問われていた。■D 問題 Coming of Age Celebration。最初の提出 #61559311 が TLE でびっくりした。どこで時間を使っているのかわからないし、削れる部分も見当たらない。そうすると入力が大きすぎることを疑うのだけど、Ruby スクリプトのレベルでその対策は行えない。結局 E 問題を通したあとで C++ で書き直したのだけど、それは 579 ms かかっている。これをざっくり数倍すれば TLE なのだから Ruby で通らないのは当たり前に思えるのだけど、実は Ruby で通している人がごろごろいる。Ruby による D 問題へのすべての提出。見比べて何が違うのかわからない。入力の受け取り方が $<.readgets かの違いか? ローカルでも遅いから再現性があるんだけど、何が悪いのかさっぱり。提出 #61608160 (AC / 256 ms)。配列の shift をやめて添字アクセスにしたら数十秒が数百ミリ秒になって AC になった。S という配列に対して shift したり []= で代入したりするのがどういうわけか遅くなるみたい。それが [] と []= の組み合わせだと大丈夫だと。これが S という配列に対してイテレータでループを回している最中の話だと因果が見えやすいけど、そうではない。この時間の差は Ruby 3.1、2.7、1.9、1.8 までさかのぼっても変わらなかったので、Ruby で最初の提出のような書き方をしてはいけないということを自分が知らなかっただけということになるのだけど、何度見てもまずさがわからないのがやばいと思う。一応書いておくと、Ruby の Array#shift は要素を前に詰める線形時間の操作ではないし、shift 操作が(配列の実データ共有を無効化する) copy on write を引き起こすこともない。……と書いて気がついたけど、[]= による代入が配列のコピー書き換えを引き起こしているのだな。自分には S という配列が1つあるだけにしか見えないから、書き換え前にコピーしなければいけない理由がわからないけど。shift には注意しよう。あ、問題について書いていない。各人が配る石がどのタイミングで尽きるかをメモしておいて、あとは決まった流れを再生する。■E 問題 Simultaneous Kagamimochi。上に乗せるおもちは小さい方から順番に選んでいくしかない。最初に間違えたのは、一度下にしたおもちを上に乗せるおもちに再利用してしまったこと。それで乗せ替えをしたりややこしいことをしてなんとか答えを合わせたけど、おもちを前半と後半に分けるともっとすっきり解けたのだろうか。■F 問題 Dangerous Sugoroku。黒マスブロックの前後に集中する BFS なのかなと思ったけど、いい具合に集中する手順が出て来なかった。■G 問題 Simultaneous Kagamimochi 2。セグメント木で連結を工夫して二分探索でできないかな。■E まで解いてまさかの緑パフォ。あまりにも厳しい。■■■精進。G 問題。セグメント木でどのセグメントをどのように連結して答えに近づいていくかを考えていたら、それってダブリングぽいなと思った。提出 #61669596 (AC / 503 Byte / 1728 ms)。セグメント木ではなくダブリング。たぶんメモリ使用量の点で、ざっくり要素数の2倍を使うセグメント木に対して、ダブリングのために要素数×log2(要素数)のサイズのデータを準備したのが不利だと思う。しかし 2 対 18 は定数倍の範囲。できあがったものは実装途中よりもシンプルになったけどすんごくややこしくて、バグはなかったけど寝る時間がなくなった。実はやってることは E 問題への提出 #61589354 とあまり変わらなくて、高速に乗せ替えをするためにセグメントごとに前計算をしたみたいな感じ。セグメントの連結というのが上のおもちと下のおもちがオーバーラップしないように乗せ替える操作にあたる。乗せ替えると何が起こるかというと、前計算で得ていた下に敷くおもちのインデックスが右にずれる。どれだけずれるかは添字との差だけから計算できる。E 問題を解くのにそんな回りくどいやり方をして時間を無駄にしていたのだった。ダブリングでなくセグメント木で解こうとすると、何をリクエストして何を得るかという検索インタフェイスがどうあるべきかがよくわからない(だから都合良くダブリングを採用した)。二分探索をセグメント木の外部に担わせると木の操作の log と合わせて log が2乗になってしまうけど、log は1つで済ませられるはずなので(実際そうだった)、セグメント木に探索を丸投げするために何をリクエストすればいいのか。汎用性(普遍性)のある問いとは何か。■セグメント木に乗せるのは下に敷くおもちのインデックスそのものではなくて、いくつ右かというオフセットにするのがいいらしい? そうすると l+k+max(l...l+k)≦r で判定できる? k を二分探索すると log が2乗になるので Ruby が許されるかどうか。提出 #61683769 (TLE×13/AC×33)。許されなかった。残念。もう AC があるので定数倍改善の意欲はありません。しかし、インデックスの代わりにオフセットを扱うだけでびっくりするほど簡単にセグメント木が利用できるようになるのだね。そういううまいやり方があるのは ABC371-F「Takahashi in Narrow Road」(20240914) のおかげで知っていたはずだけど。「FはまずXi←Xi-iとすることで条件を狭義単調増加から広義単調増加に書き換えておく。すると用事を完了するためには邪魔になる人もろとも目的の座標までずらせばよく、」(週記(2024/09/09-2024/09/15) - kotatsugameの日記)。他には ABC353-G「Merchant Takahashi」(20240511) も同じようなセグメント木の使い方をする。セグメント木ではないけど ARC120-C「Swaps 2」(20211022p01) も同じ発想で解く。以前はポテンシャルという勝手用語で説明していたけど、改めて共通点を探してみると、絶対相対変換という見かたができると思った。位置相対的な値をセグメント木に乗せても共通の土俵で比較することができなくて困るときは絶対的な値を乗せる。そしてややこしいことに逆のニーズもあって、今回の F がそうなんだけど、絶対座標が扱いにくくて相対値を乗せたいこともある。そういうテクニック。■ついに許された! 提出 #61689758 (AC / 1030 Byte / 1837 ms)。セグメント木。定数倍ではなくオーダーを改善して log を1つにした。懸案だった検索インタフェイスは左側の境界を与えて判定関数が true を返す区間の右端を探るメソッドということにした。しかし 118 ms オーバーで惜しくも TLE (#61689533)。しかたがないので判定関数ではなく判定の閾値を引数にして判定処理を埋め込む苦肉の策でやっとの AC。苦しい。


2025年01月03日 (金) ロマンシングサガ2リベンジオブザセブンをプレイしている。体験版をやったうえで購入しているので大いに楽しんでいるのだけど、納得いくまでいじった結果の設定が異端というか原理主義的というかそんな感じになった。■(1) ミニマップを消した。ミニマップがあると画面隅ばかり見て眼前の景色を見ず脳内マップができあがらず結果ミニマップを見続けるしかないということになるので、消した。タッチタイプを覚えるためと思ってキーボードに視線を落としたくなる誘惑と戦っていたときと状況は似ている。地形は勝手に覚わる。不便は最初だけ。そうはいっても、目的の方角を定めるためにミニじゃない全画面マップは開きます。それもしょっちゅう。でもたぶん最初だけ。■(2) 閃き予測アイコンを消した。戦闘中に、今この技を使うと派生技が閃きやすくなっていますよというのをお知らせしてくれるアイコン。消した。それが見えるとどうしてもその技を使いたくなりますよね? だけど状況に合わせてこちらが使いたい技、使うべき術というものがあって、閃きが最優先ではない。でも選びたくなりますよね? 消した。技をコンプリートするのはラスボス直前の時間潰しでいい。■(3) クエスト目標を消した。ミニマップの下に表示されるやつ。単純に画面がごちゃごちゃしてせせこましいから消した。そうはいってもクエスト目標が更新されたときの通知は表示しているし、プレイ間隔が開いて目的を見失うようなときはメニューを開いて確認すればいい。常に見えている必要はなかった。ちなみに、クエストターゲットはこちらですよと景色や扉に重ねて表示されるアイコン(黄色い三角)の消し方がわからなくて気が狂いそうだったのだけど、それはオプションではなくクエストの選択を解除すれば消える。だから新しく持ち上がったクエストを自動選択するオプションは当然オフにした。これが (4) つめ。■(5) 弱点表示をオフにした。敵の HP バーの近くに表示される、発見済みと未発見の弱点リストを消した。これも閃きアイコンと同じで、はてなマークが並んでいたら、弱点属性を明らかにしたくなりますよね? すでに弱点だと判明している技があるのに、それを選ばずに未知の属性を当ててみたくなりますよね? 図鑑を埋める目的はないのに行動が誘導されて、それは雑念であり迷いを生じるので見えないようにした。そうはいっても、技を敵にフォーカスしたときにこの技が弱点だよと教えてくれはするし、それはすさまじく親切で便利なことなので、弱点がどうでもいい気にしないということではない。一覧がいらないということ。状態異常効果のある技を当てたときに耐性があって効かないよと教えてくれるのもすばらしく親切で便利。そして耐性持ちが多すぎると知る。■(6) 戦闘のタイムラインを消した。なんかね、戦闘のテンポが悪いなと思った。なんでか。視線があっちこっちへ飛んで忙しかった。画面左上のタイムライン。画面右下の残り HP、残り BP。画面左下の技リスト、技威力、消費 BP。現 BP と消費 BP が離れてるのが不便だと思うんですよ。技を選ぶときに2つを比較して BP の消費ペースを調節したいのに。パーティ情報として画面右下で HP と BP が一覧できることにもメリットがあるかなと考えてみたけど、別にそんなことはなかった。すくなくとも BP に関しては。HP が一覧できることはピンチを察知して回復につなげられるという点で大いに意味があるけど、BP が一覧できても回復したりはできないのだから。そこにあっても意味のない情報だよ。そんなんで右下左下左上と視線が忙しかった。どの敵をターゲットするかと画面中央も見なければいけない。閃き予測アイコンと敵の弱点属性リストはもう消したけど、ここからさらにタイムラインもいらないな、なくても困らないなと思ったので消した。そうはいっても敵が大技を構えているぞというお知らせが入るのだから、すさまじく親切ではある。これ以上の情報は溺れてしまうのでいらない。■こんな感じかな。オプションでこれだけいじれるあたりこんなのも想定内で、追加要素を押しつけないような気づかいがあったのかなと思う。■ダッシュオプションのキープの仕様に不満がある。これはボタンを押しているあいだだけダッシュするというオプションなのだけど、ボタンを押し続けていても一度スティックを離して止まるとダッシュを再開しない。トリガーという設定もあって、これはダッシュボタンを一度押すと以降立ち止まるまで走り続けるというオプション。混ぜないで欲しい。頭の中にモードを保持したりボタンに2つの意味を持たせたりしたくないからキープを選んでいるのであって、ダッシュボタンの状態とダッシュ状態が連動しないのは受け入れられない。オートという設定もある。オートを選ばない理由は、走り始めるまでの時間がかったるいからだ。地図を開いたりメニューを開いたり曲がり角で敵影を伺ったりと立ち止まる機会は多い。そのたびに走り始めるまでの歩き時間が生じる。また、待ちたくないがために立ち止まってはいけないというような圧を感じるのも大嫌いなので避けたかった。トグルという設定もある。トグルを選ばない理由は、とっさにダッシュを止めるときに操作に迷いが生じるからだ。さっき書いたモードと意味の二重性から反応が遅れる。■陣形を乱される条件がよくわからない。ダッシュ中に接触したら乱されるのはわかる。というかそれしか想定していない。敵に正面を向けて待ち構えていたのに乱されることがあるのが納得いかない。(追記) ダッシュしてても必ず乱れるわけではないんだよな。背後から接触されると必ずかな。横から接触されてあっと思っても乱れないこともある。ファジーなのは一番つまらんぞ。■BP の消費ペースを調節したいと書いたけど、術酒や霊酒は見かけたら買い占めるしわりと使っちゃう。敵ドロップで BP が現地調達できるときは作戦をがんがんいこうぜにするチャンスだ。


2024年12月24日 (火) [AtCoder] 精進……失敗! 先週末あった ABC385-F「Visible Buildings」。傾きでソートしながらどんどん更新していくような解法を検討していたのだけど、全然違った。「Fはまず何も考えずに二分探索を書いた」という人がいるが、さっぱりわからない。別の所で「原点から全てのビルを見られなければ、左から順に左隣のビルの陰にならないように高さを上げていきます」と読んで、嘘だぁと思いながら、なんで左隣のビルを見るだけでいいのかを考えていた。こんな感じ。3つのビルがあって原点に近い方から A、B、C とする。AB のてっぺんを繋いだ直線を C まで伸ばしたときの上下を考える。C の上空を通り過ぎるとき、答えに近いのは BC のてっぺんを繋いだ直線なので A を起点として考えるのはおしまい。C の側面に触れるとき、AB を結ぶ直線を保留にしたまま B を起点にした直線について考える。いずれにしろ A と C が関係を持つことはない。A と C を結ぶ直線が A と B を結ぶ直線よりも答えに近いとき、B と C を結ぶ直線の方がより答えに近いのよね。だから A と C の関係は答えに寄与しない。本当に? わかりません。実装を始めたらサンプル2と3の違いが難解すぎて手が止まった。共有点を持つとき、見えないんだってね。AC のてっぺんを結ぶ線に B のてっぺんが触れるとき、A から C が見えない。提出 #61050894 (WA×1 / 320 Byte / 1329 ms)。1ケースだけ通らなかった。誤差が大変というのを見かけていたので答えを出力するとき以外全部整数で計算したけど、1ケースだけ合わない。どうしたらいいのかもうわかりません。■A 問題 Equally。全部同値か、どれか1つの2倍が3数の和か。■B 問題 Santa Claus 1。シミュレート。各家1回ずつしか数えないので @ を通過したあと . に書き換えた。■C 問題 Illuminate Buildings。難しかった。実装で2つ間違えてペナルティは4回出した。AC が出たのは終了5分前。2乗が通る制約だからと愚直に書いて、念のために最大ケースでテストしたら TLE になりそうだった。愚直というのは始点を固定して全ての間隔を試すというもの。よく考えると右側にある同じ要素を何度も参照するから2乗では済んでいない。そこで間隔を中心に考えることにした。1つおき、2つおき……の各数列について、同じ要素が最長でどれだけ続くかを数える。間隔が S なら長さが N/S 程度になる S 本の数列を考える。間隔の選び方がおよそ N 通りだからこれで O(N^2) になる。ここでも罠があって Array#values_atEnumerable#chunkInteger#step を組み合わせた解答が予想よりも時間を食っていた。Enumerable#each_cons には大きい数を引数にしたとき尺取りの計算量 O(N) では済まないらしい罠があると思ってるんだけど、ここにもあったのだろうか。手続き的に書き直して最初に提出するまでに 15 分かけた。そこからペナルティを重ねるんだけど、最後まで見つけられなかったバグは N=1 のケース。間隔に注目したせいで単一要素のケースが漏れて nil を出力していた。■D 問題 Santa Claus 2。どうやって計算量に対処するか悩む。たとえば BIT を使えば各行、各列のどこに家を置いて、どこから家を取り除くかは自在に(対数時間で)できる。あるいは行ごと列ごとに移動区間と家の並びのソート列があれば並行してスキャンしていくことができる。どちらも行データと列データに重複して登録される家を二重にカウントしないために同期が必要。これは行に基づいて得た訪問家リストと列に基づいて得た訪問家リストを最後に線形時間でマージして出力すれば良い。ということを考えてから必要なデータ(行ごと列ごとの移動区間)を集めて整理していった。そうすると家を中心にして考えたとき、行データと列データを参照して二分探索をするとその家が訪問されるかどうかがすぐに判断できるなと気がついて、後半の実装がちょっとだけ楽になった。BIT はいらないし、ソート列の並行スキャンもいらないし、答えのマージもいらない。ランタイムエラーでペナルティを1回出したのは N×N のグリッドを想定していたせい。D の提出をするときに C が WA になっているのに気がついて、C のデバッグをしているときに D が RE になって、C のデバッグを優先したけど結果的にデバッグしやすかったのは D だった。いっときは C をあきらめて E 問題を読んだほど。■E 問題 Snowflake Tree。木 DP かなと思って実装を始めたら親方向の情報が欲しくなって全方位木 DP だと気がついて、残り 10 分での実装をあきらめて C のデバッグに戻った。C は終了5分前に、E は終了 10 分後に AC。最も簡単なタイプの全方位木 DP だと思ったけど、もっと簡単に中心を全探索して間に合う計算量だったらしい。頂点数が N でそこから辿る辺の数が両方向で 2×(N-1) だから間に合う。しかし気付けない。だって解けるんだから。それで時間が足りてればね。■C のミスと D の重さにやられて E を通す時間がなかったのが悔やまれる。F はどれだけ時間があっても無理なので期待も諦めもない。