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脳log[20090218] [単行本] マイクル・クライトン【恐怖の存在 (下) (ハヤカワ・ノヴェルズ)】 早川書房



2009年02月18日 (水) 未読リストが『NEXT』だけになってしまった。このリストはもう伸びないんだよね……。

[] [単行本] マイクル・クライトン【恐怖の存在 (下) (ハヤカワ・ノヴェルズ)】 早川書房

地球温暖化問題に異議を唱える本、という認識を持っていた。読んでみたら確かにその通り。かといって化石燃料の消費を助長する内容でもない。環境問題が論じられるところに科学が存在しないことを憂えている。また、環境保護=善(無条件に実行すべきこと)でもなくて、デメリットやコストを考慮してメリットを上回ることを確かめなければいけない、とも(具体例は読んでください。フロンや DDTの使用禁止にも考慮すべきデメリットがあるそうです)。温暖化・環境問題を「常識」として知っている人は、バランスをとるために是非とも読むべき。

訳者あとがきに、関連する複数の書籍への言及がある。知ってる人は知っていることなんだろう。(待っていても、TVのニュースからでは絶対に聞けない意見だろうけど。あるいはこちらの方で、そういう、環境保護に異論を唱える人に対して、うさんくさい人(産業界のまわし者)フィルターをかけてしまって、耳を塞いでいた可能性もある)

読んでいて、少し前に読んだ[文庫] サイモン シン【宇宙創成〈上〉 (新潮文庫)】 新潮社を思い出した。こちらは宇宙論の歴史を題材に《科学的方法》の意義を啓蒙する本だった。奇しくも、クライトンの本にも引用と共にカール・セーガンの名前がでてくる。